大会講演
Zoomミーティングルーム@
14:00〜14:50
- 診療放射線技師法改正と業務拡大への展望
- 日本診療放射線技師会 副会長
- 江藤芳浩
- 厚生労働省において、医師に対して時間外労働の上限規制が適用される2024年4月に向けて、労働時間の短縮を着実に推進していくため、「医師の働き方改革に関する検討会報告書」において、労働時間短縮を強力に進めていくための具体的方策の一つとしてタスク・シフティング/シェアリングが挙げられた。このタスク・シフティングを最大限推進しつつ、各医療専門職種が自らの能力を生かして、より能動的に対応できる仕組みを整えていくため、関係職能等30団体
からヒアリングを行い、有識者で具体的な検討を行う「医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアの推進に関する検討会」の第1回検討会が2019年10月23日に開催された。その後、議論を重ね2020年12月11日の第7回検討会にて議論の整理がまとめられ、診療放射線技師に関する現行法令下で実施可能な業務と法令改正によるタスク・シフト/シェア推進業務がまとめられた。その後、関連法令が施行され、現在は告示研修が開始されているところであるが、多くの診療放射線技師に積極的に取り組んでいただききたいと願っている。
限られた医療資源の中でいかに医療の質と安全を担保していくかが課題であり、そのための関連法令の改正は今後も進められることが予想される。診療放射線技師はその専門性を磨くに留まらず、多様性を発揮して新たな業務に積極的に取り組んでいく姿勢が望まれる。
本講演では、今までの法改正と業務の変遷を辿るとともに、今後の業務の展望について考えてみたい。